History

History of COMOTA

人にやさしいコンピュータをめざして半世紀

おかげさまで50周年を迎えることができました。
その半世紀はニーズとテクノロジーの進化が絡み合う、大きな変革の時代。
コンピュータやネットワーク技術の発展と共に、私たちの生活は便利なものへ、
その変化が新たな技術を生み出すことの繰り返しで、現代を作り上げてきました。
今では、情報技術とそれを役立てるさまざま機器は
人々の生活においてもビジネスにも欠かせないものになり今も進化し続けています。
その時代の変革を、お客さま・パートナーさまと共に乗り越えてきた、
コモタの歩みをご紹介します。

コモタの原点、それはコンピュータの黎明期

エレクトロニクス技術に興味を持つ若者たちが生まれる
戦中戦後のラジオ
戦中・戦後に使われていた真空管式のラジオ

コモタの原点、それはコンピュータの黎明期にまで遡ります。コモタを創業した若者たちの多くは、戦中、戦後の“もの”が不足していた時代の中で成長してきました。エレクトロニクスに興味を持つ彼らは、身近な方々の壊れたラジオなどの電子機器を、なかなか手に入らない電子パーツを探し、修理。“技術で人の役に立つ”事への喜びを感じ成長していきます。そして開発者・研究者への道へと進み、世界の先端技術にふれ、日本の経済成長に貢献する成果を生み出してきました。

コンピュータを誰もが使えるように
東京オリンピック 大型のコンピュータ

1964年、東京オリンピック開催。その後、日本中が新しい時代への模索を続けていた頃、コンピュータはまだ大きくて高価。操作には専門の技術者を必要とするものでした。

コンピュータは特殊な時代イメージ

この頃のできごと

1952
  • サンフランシスコ講和条約発行
  • 日本電信電話公社設立
1953
  • 日本初となるセルフサービス形式のスーパーマーケット誕生
  • NHK テレビ本放送開始
1958
  • 「東京タワー」営業開始
  • ホンダ「スーパーカブ」発売
1964
  • 東海道新幹線開業
  • 東京オリンピック開催
1966
  • 日産「サニー」発売 マイカー時代始まる

オフィスでの事務作業は、計算も集計もほとんど手作業の時代。いち早く導入した企業でも使いこなすのは大変で、「まるでコンピュータのために人が働いているよう」などと揶揄されたものでした。

「コンピュータは特殊なものではない。人を単純作業から開放したい。」
そんな強い思いを持つ技術者がいました。コモタの創業社長、河本琢哉をはじめとする大手通信メーカーの技術チームです。まだ真空管が使われていた時代。彼らは生まれたばかりの先端技術、トランジスタを使って、卓上型電子式自動計算機を開発。

コンピュータの未来にこだわりをもつ技術者達はこれを機に集団で独立。1967年、コモタ技研株式会社、後のコモタ株式会社が生まれたのです。

卓上型電子式自動計算機

多くが手回し式か機械式の計算機しかなかった当時、オールトランジスタ方式を採用したこの電子式自動計算機は、画期的な製品でした。

SOBAX ICC-500

“人にやさしいコンピュータ”をめざして

1967年 “コモタ技研株式会社”発足
コモタ技研の創業メンバー
コモタ技研の創業メンバー

「誰もが簡単に使うことができる人にやさしいコンピュータ」をめざして。それがコモタを設立した技術者たちの想いでした。当時、事務処理作業に追われていた現場のひとつがガソリンスタンドです。

1960年代のガソリンスタンド

自動車はまだ法人利用が多く、掛け売りがメインで、毎月の請求管理業務が経営の大きな負担となっていました。

当時のガソリンスタンドは

取引先ごとに、5日間隔(いわゆる「ごとうび」)で請求締め日があり、売り掛けの伝票をまとめ、集計・請求書の発行などといった、SS独特の複雑な売掛管理と請求書発行の業務がSS経営の大きな負担となっていました。コンピュータを導入しても使い方が難しく、スタッフが代替わりするたびに使い方がわからなくなり、「コンピュータを使うと間違える。そろばんの方が早い。」という話もありました。

出来事

1967
  • KDD 日米間の通信衛星中継業務を開始
  • 世界初となる2ローターロータリーエンジン搭載のスポーツカー「コスモスポーツ」発売
1968
  • 米国インテル社設立
1969
  • アポロ11号人類初の月面着陸
1970
  • 大阪万博で日本初のSS専用POSが展示される
  • 「すかいらーく」一号店開店
1971年 世界初SS専用コンピュータ「コモタックSS」1号機
コモタックSS1号機

そこで、コモタは世界発のガソリンスタンド専用コンピュータ「コモタックSS」を開発。これによって事務作業にかかる時間は大幅に削減。誰でも使える「人にやさしいコンピュータ」の記念すべき第一歩となりました。ガソリンスタンドは精密機械にはキビシイ環境で、使う人もさまざまなガソリンスタンドの現場から、コモタも学ぶものが多くありました。

当時のガソリンスタンド1 当時のガソリンスタンド2 コモタックSSパンフレットの表紙
1971
  • ソビエト連邦、世界初の宇宙ステーション「サリュート1号」打ち上げ
  • 首都高速道路と東名高速道路が接続
暖房がついていない営業車

初期の約1年間は、社有の自動車はトヨタのパブリカバン(空冷2気筒800CC/写真あり)の車一台と社長のクラウンだけでした。パブリカバンは、クーラーはもちろんのこと、暖房の効きも悪く、冬はコートを着用で運転するといった自動車でした。

パブリカバン
1972
  • キグナス石油誕生
SS専用機器を中心に設計・製造・サポート/メンテナンスまで

その後も、コンピュータをより身近で使いやすいものにするため、米国で新しく開発されたMPUをはじめ、さまざまな先端技術を取り込み、小型化、高機能化を高め、ガソリンスタンド経営に役立つコンピュータ・POSを中心に開発・製造を続ていきます。

1973
「コモタックSS」12型
「コモタックSS」12型
1975
「コモタックSSS」13型
「コモタックSSS」13型
「コモタックSSS」シリーズ
「コモタックSSS」23型
1976
「コモタックPS」
外設ポスト
レシートプリンタ付きの
外部ポスト
磁気ストライプカードを採用したSS専用POS「コモタックPS」
1977
「コモタックSSS」24型
「コモタックSSS」24型
データ端末機「コモタックDT10」

当時のSSには必ずしもPOSがあるわけではなく、手書き処理のSSがまだまだ多い時代。このデータ入力専用端末機「コモタックDT10」は、各SSごとなど、手分けをして伝票を入力し、カセット式のデータテープに保存。本社のコンピュータに集めました。1台のコンピュータに1人のオペレーターが入力するよりも、効率よく伝票処理を行うことができました。

1971
  • ソビエト連邦、世界初の宇宙ステーション「サリュート1号」打ち上げ
  • 首都高速道路と東名高速道路が接続
1973
  • 第四次中東戦争が勃発
    第一次オイルショックを引き起こす
1974
  • 米国インテル社 MPU「i4040」発売
    「i8080」発表
  • セブンイレブン1号店開店
1975
  • ビルゲイツ マイクロソフト設立
    i8080用BASIC
1976
  • アップル APPLE Ⅰ
1977
  • 無人宇宙探査機「ボイジャー1号」打ち上げ
  • リニアモーターカー 世界初の浮上走行に成功